レジン制作活動

吉本です。子どもたちの間で人気を集めている活動の一つに、レジン制作があります。レジン制作とは、透明な樹脂を使って、キーホルダーやアクセサリーなど、様々な作品を作る活動のことです。この活動は、子どもたちの自己決定や自己選択のスキルを育む絶好の機会となります。

レジン制作は、何を作るか考えることから始まります。子どもたちは自分が作りたいものを想像し、どの色や形、どんな装飾を加えるかを自分で決めます。この選択のプロセスは、子どもたちが自分の意見を考え、表現する機会になります。また、完成した作品を通じて、自分のアイデアが具体的な形になるのを見ることは、自尊心を高めることにつながります。

レジン制作の過程では、細やかな計量やタイミングが求められるため、注意力や集中力も自然と養われます。レジンが固まるまでの時間、その間の待ち時間は忍耐力を育みます。時に失敗することもありますが、再度チャレンジすることで挫折感を乗り越える力が身につきます。

また、レジン制作はスタッフや他のお子さんと一緒に楽しむアクティビティとしても最適です。一緒にデザインを考えたり、作業を手伝ったりすることで、コミュニケーション深められます。このような共同作業は、相互理解を促進し、活動の雰囲気を和やかにします。

さらに、レジン制作は様々な感覚を刺激する活動です。色の選択や、キラキラとした装飾品を加えることで視覚的な魅力が増し、触感を楽しみながら創造的な作業が進行します。これらの感覚的な経験は、感覚統合に課題を持つ子どもたちにとっても、非常に有益なものです。

レジン制作を通じて、子どもたちはただ楽しむだけでなく、自分の意思を確かなものとして扱い、自己肯定感を育むことができます。どんな小さな選択も、子どもたちにとって大きな学びとなり得るのです。私たちスタッフも、子どもたちが自由にアートを楽しむ様子を見て、多くを学び、共に成長させてもらっています。

(※感覚統合は、視覚、聴覚、触覚など複数の感覚情報を脳で適切に処理し、理解する能力を指します。感覚統合の課題を持つ子どもたちは、これらの感覚情報の処理に困難を抱え、日常生活での学習や行動に影響が出ることがあります。)